愛車と共に40年
三菱ランサーセレステ
“生まれ”も“育ち”も岡崎―。岡崎市上青野町の会社員萩原勇生さんがこのほど、愛車「ランサーセレステ」(三菱自動車工業)の40年目の車検を終えた。「これからも乗り続けたい」と41年目以降も地元で走る気満々だ。(竹内雅紀)
セレステは、三菱自工製の代表格の1つ「ランサー」のクーペタイプ。1975(昭和50)年2月に発売され、7年後の82年1月まで販売された。同市橋目町の同社名古屋製作所(現岡崎製作所)でも生産されていた。女性受けが良く、スタイリッシュなボディーが人気だった。
79年に萩原さんの姉が購入(当時の価格で127万円)。萩原さんは運転免許取得後に姉と共有して、岡崎製の1台の車を運転していた。後に名義変更し、自分の愛車となった。現在は「コレクションであり、趣味の1つ」という存在だが、それでも年間で100キロほどは走る。自宅の近所やディーラーまでの往復、矢作川の堤防沿いを颯爽と駆け抜けることもあるという。通算走行距離は40年間で約8万9000キロ。
「エンジンの構造は簡単だが、部品の手配が大変」と言うのは、萩原さんが車検を受けた中部三菱自動車販売岡崎上和田店(同市上和田町)のベテラン整備士。「ネジの取り外しに苦労する。車自体は悪くないが、整備はベテランでないと厳しいかも」。
萩原さんによると、愛知県内で現在もセレステに乗っているのは「数台確認した程度」であり、「岡崎市内を走る岡崎製セレステは自分のが1番古いと思う」と話す。木製ハンドルやホイール、ナンバーなどは購入時のまま。「三菱車が好きだから、これからも大事に乗るよ」と、40年間共に過ごしてきた愛車との“道のり延長”を笑顔で宣言する。