量少なめも品質は◎
幸田町 特産品の筆柿出荷始まる
幸田町の特産品で全国シェア95%以上を誇る筆柿の出荷が23日、同町六栗のJAあいち三河幸田営農センター筆柿選果場で始まった。10月末までに約250トンが出荷される。
1つの木に甘柿と渋柿がなる不完全柿の筆柿は、形が筆の先に似ていることから名付けられた。ほかの柿に比べて熟すのが早いのが特徴で、地元では「珍宝柿」と呼ばれることもある。現在は町内と西尾市内の一部の計64戸40ヘクタールで生産されている。
関係者によると、今年は春先の低温で雄花と雌花の咲く時期がずれたことと昨年に続く猛暑だったことなどにより、実のなり具合が例年に比べて悪く、生産量は昨年よりも2割減。ただし、大きさや色付き、糖度といった品質面については太鼓判を押している。
この日は、午前8時30分から関係者が目視で1個ずつ傷の有無を確認し、甘柿と渋柿を判定する選果機によって選別された筆柿を出荷用の段ボールに詰め込んでいった。初日は約2トンを出荷した。
主な出荷先は、東京、大阪、長野、名古屋方面。町内では、道の駅「筆柿の里・幸田」と憩の農園で販売される。(竹内雅紀)