涙の“卒業式”
岡崎 日本語初期指導教室「希望」
岡崎市内の中学校に在籍し、日本語の読み書きと会話がほとんどできない外国籍の生徒を対象にした「日本語初期指導教室(プレクラス)『希望』」の卒級式が12日、教室がある同市南中学校で開かれた。5月13日の開設時から通所する第1期生の6人が、日本語を学んだ証しである“卒級証”を受け取った。(横田沙貴)
プレクラスは、希望した生徒に同校内の教室に3カ月間通所。平仮名やカタカナ、漢字などの読み書きや日本語の会話、学校生活を集中的に学び、それぞれの学校生活に備える。これまでに転校や保護者の希望などで2人が卒級しているが、大規模な卒級式が行われるのは初めて。
式には卒級生と在級生17人や教員、来賓らが出席。卒級生は荒井留美室長から卒級証を受け取った。荒井室長は「この3カ月でさまざまなことがあったが、1日でも早く、それぞれの学校で頑張ってほしい。これからの活躍を大いに期待している」と涙を浮かべながら式辞を述べた。
また、卒級生は1人ずつプレクラスでの思い出を発表。「日本語が少しずつ分かるようになった。自分の学校でも勉強を続けたい」「友達と日本語で話せるようになった。勉強を手伝ってくれてありがとう。皆さん愛しています」などと在級生や講師に感謝の言葉を述べた。