ブランド力強化へ
大門のしめ縄が地域団体商標に
岡崎市大門地区とその周辺で生産されている「大門のしめ縄」が5月31日付で地域団体商標に登録された。農林産物は県内で4例目。しめ縄が登録されるのは全国で初めて。(横田沙貴)
地域団体商標は、地名と商品名からなる商標と地域ブランドを保護する国の制度。通常の商標より登録要件は厳しく、登録された場合は類似商品に「大門」などの地名が入っているだけでも取り締まりの対象になるなど保護能力は高い。
大門のしめ縄は、材料になる専用のイネの栽培から加工まで一貫して生産。独特の栽培方法と高い乾燥技術によって鮮やかな青色が出る。全て手作りだが大きさや用途によって規格化されている。登録団体は、同地区をはじめ市内でしめ縄を生産する農家5戸で組織する「大門しめ縄協同組合」(蜂須賀政幸理事長)となっている。
同地区でしめ縄が作られ始めたのは明治時代中期で1937(昭和12)年ごろから生産が本格化。53年に同組合の前進となる「大門〆縄組合」を設立し、組合での共同出荷を始めた。昨年11月に法人化し現在の名称に変更。今年1月25日に地域団体商標を出願し、約4カ月の短期間で登録された。
組合関係者は26日、内田康宏市長に登録を報告。蜂須賀理事長は「メディアなどを活用して露出を増やすとともに、品質向上にも努めてブランド力を強化していきたい」と話している。