身近な危険探し
羽根小と南中が共同防災学習
総合学習で地域の防災について学ぶ岡崎市羽根小学校と同市南中学校は12日、防災マップ作成のために初の共同防災学習を行った。羽根小の6年生37人と南中の1年生49人は羽根小を基点に学区内の危険箇所や一時避難場所、防災倉庫などを探した。(横田沙貴)
児童と生徒の混成4班と生徒のみの5班の計9班で調査した。同学区で大雨での浸水や地震などによる被害が発生したことを想定して、建造物の倒壊、落下物の危険がある場所と避難場所を中心に確認していった。
混成班では、生徒が民家を囲む塀や電柱の多い通り、外装が落ちかけている建造物、防災倉庫などを見つけると児童に知らせ、デジタルカメラやタブレット端末のカメラ機能を使って撮影し、場所の特徴を記録した。
羽根小の西井咲菜さんは「意外と身近な所に危険な場所や災害への備えがあると実感できた」、南中の太田知歩さんは「避難所などの安全な場所が地域の1カ所に集中している。危ない場所が思った以上に多くて驚いた」と話した。
羽根小6年生は今年度、パソコンなどで閲覧できる「デジタル防災マップ」の作成に挑戦している。南中1年生は毎年、羽根、城南、小豆坂の3学区からなる校区を対象にした防災マップ作りをしている。南中がマップ用の調査活動の集合場所として羽根小の利用を打診したところ、羽根小が共同防災学習を提案した。
両校は共同防災学習を通して、小、中学生で異なる視点や発見、情報共有、被災時の連携に向けた人的なつながりづくりといった効果が生まれることを期待している。