薬剤師の“働き方”改革
ナンブ 調剤業務に新機器導入
薬局や介護施設などを運営するナンブ(岡崎市戸崎町、南部淳社長)はこのほど、薬局の調剤業務に新機器を導入し、薬剤師の精神的負担軽減や役割分担などを図っている。今後は服薬指導をはじめとする対人業務をより意識した働き方になりそうだ。(竹内雅紀)
薬局内での薬剤師の主な仕事は、調剤室での調剤業務と患者への服薬指導の大きく2つに分けられる。このうち、調剤業務は薬剤師以外の事務員でも携わることができる(ただし、最終確認は薬剤師が行う)ことを容認する旨の通知が厚生労働省から4月に出された。背景には調剤機器やICT(情報通信技術)の発達がある。
同社は8店ある薬局の中から幸田店(幸田町坂崎)をモデル店に選び、大型連休中に5機(定価計約6,000万円)を導入した。1人の患者に必要な錠剤数のピックアップや散薬(粉薬)の計量は自動化され、1回に服用する量や種類を1袋にまとめ、名前や服用時間帯による色分けなども瞬時にできるようになった。
同店の管理薬剤師の稲吉弘宗さん(44)は「誤薬リスクが減り、心理的負荷は軽減された。これまで調剤業務に費やしていた時間を他業務や患者さんとのコミュニケーションに充てることができている」と話している。