地域の集まる場所に
9日 土呂八幡宮本殿再建400年奉祝祭
岡崎市福岡町の土呂八幡宮(大須賀康親宮司)で9日、国の重要文化財でもある本殿の再建400年を記念した奉祝祭が開かれる。大須賀宮司は「地域の各世代の方が集う場所として後世に伝えていきたい」と話す。(竹内雅紀)
数少ない残存の文献によれば、八幡宮の創建は奈良時代末期か平安時代初期。1468(応仁2)年に蓮如上人が土呂地域(現在の福岡町の一部)に土呂御坊本宗寺を建立し、同寺を中心に寺内町として栄え、一向宗門徒の拠点の1つとなった。一向一揆を平定した徳川家康によって同寺は1564(永禄7)年に滅亡させられたが、復興を命じられた家臣石川数正は焼失した同寺の跡地に土呂八幡宮社殿を造営。1616(元和2)年に幕府代官の畔柳寿学が奉行に命じ、3年後の19年に本殿や拝殿などを再建した。三間社流造りの檜皮葺きの本殿は1931(昭和6)年に重文に指定された。
地元6町は2015(平成27)年に再建400年奉祝記念事業奉賛会を発足させ、役員や氏子総代らが中心となり、記念事業として境内に参集殿を建設、舞台も新調した。9日は午前10時30分から本殿前で関係者のみの奉祝祭、11時30分ごろから拝殿前設置の舞台で女子中学生4人の浦安舞がある。さらに16日には福岡学区市民ホーム〜八幡宮で稚児行列が行われる。八幡宮では、今年いっぱい再建400年を記念した5種類の御朱印を用意している。