プレー、観戦環境向上
豊田スタジアム 大規模改修完了
今秋の「ラグビーワールドカップ2019日本大会」に向けて、昨年11月下旬から行われていた豊田スタジアムの大規模改修が完了した。開催基準適合のため、約15億円かけてスタンド席に大型映像装置を1基増設、ピッチ照明・音響設備を一新した。(今井亮)
増設された大型映像装置は縦8 m、横15.6 mでパネルは高輝度フルカラーLED。同じパネルが採用されている既存の1基目(縦9.6 m、横19.2 m)と併用して、別々の映像を流すことが可能になった。設置に伴い、スタンド席を約600席撤去した。
照明設備は、蛍光灯に似た光を放つHID投光器をLED投光器に変え、設置数は倍以上の554カ所に増やした。これにより、照度は改修前の平均1500ルクスから、豊田スタジアムクラスの試合会場の開催基準となっている「2250ルクス以上」を達成。HID投光器に比べ、消費電力を抑えながらも、より明るい光がピッチの隅々まで行き届くようになったほか、瞬時の点灯・消灯が可能になった。
音響設備はスピーカーやアンプなどを更新し、スピーカーの設置数は改修前の112カ所から223カ所に増設。大歓声の中でも、明瞭な音声がピッチ上や観客席に均一に届くように改善を図った。
30日に行われるサッカーJ1の名古屋―札幌戦が、改修後初の運用となる。市は「改修で国内トップクラスに向上した選手のプレー・観戦環境を、ラグビーワールドカップでPRしたい」と話している。