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東海愛知新聞

資源の維持・増大へ

西尾でウナギの供養・放流祭

ウナギの産地として知られる西尾市一色町の西三河漁業協同組合一色支所周辺で16日、「うなぎ供養・放流祭」が行われた。1972(昭和47)年から続く行事で、今年も県内の養鰻業者をはじめとする漁業関係者ら約100人が参加。親ウナギを放流し、養殖に欠かせないシラスウナギ(ウナギの稚魚)の豊漁とウナギ資源の維持・増大を願った。()

供養祭では法事が営まれ、参加者は家庭や飲食店で消費されたウナギへの感謝の気持ちを胸に焼香をあげた。愛知県養鰻漁業者協会の山本浩二会長は「今年は世界的な気候変動の影響でシラスウナギの採取時期が非常に遅れ、必要な数を仕入れることができず、土用の丑の日にウナギが不足する事態になった。ウナギ資源の管理を今以上に推進しなければならない」とあいさつした。

この後、参加者は用意されたウナギを三河湾に放流。また、会場から西に5キロほど離れた矢作川河口付近でも船上からの放流が行われ、この日だけで約800キロのウナギが放たれた。

ウナギの多くは矢作川を遡上して栄養を蓄え、産卵期を迎えると海で産卵。12月1日から来年4月末ごろにかけて卵からかえったシラスウナギを採取し、養殖池で十分に成長させてから県内外の市場に向けて順次出荷する。

供養・放流祭の前には、同町の一色うなぎ漁業協同組合で生活協同組合東海コープ事業連合から県養鰻漁業者協会への「うなぎ資源対策協力金」の寄贈式も行われた。

ウナギ資源保護推進に向けた初の試みとして、5〜8月にコープあいち、コープぎふ、コープみえで販売された一色産ウナギ商品11万1,277点の売上金から、1点あたり3円、計33万3,831円を協力金として寄贈した。また、コープこうべからも同様の協力金として12万9,597円が贈られた。

協力金は、ウナギ養殖の試験研究や繁殖保護などに活用されるという。

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