変化する授業に対応
岡崎市教委 47小学校に端末2000台配布
岡崎市教育委員会は、市内の小学校47校に、米アップル社のタブレット型情報端末「アイパッド」計約2000台を一斉配布した。2020年4月1日から実施される新学習指導要領では「情報活用による論理的な思考力の育成」を重視したプログラミング学習の全教科導入などが示されており、市教委は「大きく変化すると言われる授業に対応した学習環境整備」としている。(今井亮)
2学期が始まる3日までに、教員用も含めて各校に9.7インチのアイパッド11〜44台を配布。各校では学級単位で使用し、児童1人が1台を操作する。アイパッドを活用した学習の開始時期と頻度は各校に一任され、一部の小学校では既にアイパッドを活用して学習を始めているという。
小学校に先立ち、市教委は4年前の14年、オペレーティングシステム(OS)にウィンドウズが搭載されたタブレット型情報端末を全ての中学校20校に配布している。
今回はアップル社独自のOS「iOS」を搭載したアイパッドを採用したことについて、「機動力があり、直感的に分かりやすい操作性で教育に適している」と説明。「iOSは教育向けのアプリが充実している」として、事前に学年別のアプリ約100個がアイパッドにインストールされた状態で配布した。
アプリは国語、算数、理科、社会の4教科などがある。単語の欠けた漢字を書いて当てる国語のアプリや、都道府県の形をした「パズル」を日本列島の地図に当てはめていく社会のアプリなど、タッチパネル機能によるゲームのような感覚で学習。アイパッドで撮影した写真や動画をパソコンに取り込み、発表用に作成・編集するなど、小学校のパソコン教室との連動も図る。
アイパッドは5年間のリース契約で、費用は約1億4,300万円。小学校の学習環境整備に対するアイパッド約2000台の配布は、東海4県で初めてという。