岡崎市立愛知病院に
経営統合後のビジョン発表
岡崎市は14日、3月末に県と基本合意した愛知病院(県がんセンター)の経営統合(来年4月1日)以降に進める病院事業のビジョンを明らかにした。県がんセンターの名称は「(仮称)岡崎市立愛知病院」とし、2023年度までに大半の診療科・機能を市民病院に段階的に移管して機能再編を図る。
経営統合後、市民病院は救急や高度急性期、がん、緩和ケア、結核・感染症の各医療機能を担う「高度医療機能機関」、県がんセンターは急性期を過ぎても帰宅が困難な患者を対象にした亜急性期医療と在宅復帰支援機能を担う「亜急性期医療機能機関」として、それぞれすみ分ける。
市民病院では、移管された診療科・機能を7診療科に再編する。がんを早期発見・検査する装置「PET-CT」を設置するほか、外来診察室の拡張、結核・感染症病床と緩和ケア病棟を改修。県がんセンターには内科とリハビリテーション科が設けられる。一般病床数は県がんセンターが現在の220床から100床に減少する一方、市民病院が現在の715床から735床に増加する。
市は市議会9月定例会に、経営統合に伴う県がんセンターの名称変更などを盛り込んだ病院事業の条例改正案を上程する見込み。19日から7月19日まではビジョンに対するパブリックコメントを募集する。(今井亮)