平和の理念伝えたい
幸田町 中央公園に被爆2世の木植樹
幸田町菱池の幸田中央公園に12日、原爆で被爆した樹木の“二世”に当たるアオギリとクスノキの苗木が1本ずつ植樹された。163カ国・地域の7595都市(6月1日現在)が加盟する「平和首長会議」が行う「被爆樹木二世の苗木の配布事業」の一環。(横田沙貴)
1945(昭和20)年8月6、9日に広島、長崎両市へ投下された原爆の被害を受けながらも生き残った、広島市のアオギリと長崎市のクスノキの種を発芽させた苗を希望のあった都市で植樹する事業。植樹を通じて地域住民の平和に対する意識を高揚・醸成させることが目的という。
同町は2012年に同会議へ加盟。「平和交流の礎にしたい」と16年に苗木を受け取ったが、地植えに耐えられるように鉢で約2年間育ててから、アオギリは公園北部の管理棟付近、クスノキは南東部の「見晴らしの丘」に植えた。
この日は成瀬敦町長と杉浦あきら町議会議長が同公園で記念植樹を行った。成瀬町長は「町の中心部に位置する中央公園に植樹することで、平和の理念を町民に伝えたい」と話した。
町などによると、アオギリは年間で約1メートル、クスノキは0.3メートルほど大きくなるという。町は今後、ホームページ上で苗木が成長していく様子を写真で紹介するが、開始時期は未定としている。