初めての「防災官」
岡崎市 元自衛官の岩井さんに辞令
岡崎市は4日、同市では初めてとなる「防災官」として2日付で採用し、市防災課に配属した元自衛官(陸上自衛隊三等陸佐)の岩井弘幸さん(54)に、辞令を交付した。
防災官は市の災害対策本部運営をはじめ、防災関係機関との連携や地域総合防災訓練、職員の災害対処訓練などの業務に携わる。また年間200回程度開かれる市の防災出前講座で、防災・減災の啓発も行う。防災士と「地域防災マネージャー」の資格を持つ岩井さんの採用は任期(2021年3月31日まで)付きの正規職員で、階級は主任主査級となる。
岩井さんは高校卒業後、18歳で陸上自衛隊に入隊した。1982(昭和57)年から今年6月1日に定年退職を迎えるまで、大久保駐屯地(京都府宇治市)や和歌山駐屯地(和歌山県美浜町)、豊川駐屯地(豊川市)に赴任。主に重機で緊急車両が通行する通路を確保する道路啓開や、倒壊家屋撤去などの任務を専門とする「施設科」畑に在籍してきた。
95年の阪神淡路大震災では神戸市で倒壊家屋の撤去に従事。2011年の東日本大震災では発災から2日後に岩手県に派遣され、約30日間にわたって大船渡市と陸前高田市で人命救助活動や道路のがれき撤去を行った。