31年ぶりの合同展示
岡崎市美博 本多忠勝の槍と甲冑
岡崎市美術博物館で2日、特別企画展「名刀は語る―美しき鑑賞の歴史」が始まった。刀剣類を数多く所蔵する佐野美術館(静岡県三島市)の協力で、平安時代から江戸時代までの日本刀や刀装具など124点が鑑賞できる。7月16日まで。(横田沙貴)
日本各地で打たれた名刀が制作年代順に並んでおり、日本刀の変遷をたどることができる。三河地方の刀や刀工を紹介する古書などもある。
目玉は徳川四天王・本多忠勝が愛用した「大笹穂槍(蜻蛉切)」と「黒糸威胴丸具足」。2つが岡崎市内の同じ展覧会に並ぶのは、1987(昭和62)年4月以来31年ぶりだ。
会場には若い女性が目立つ。女性人気が高く、刀剣ブームの火付け役になったオンラインゲーム「刀剣乱舞」で蜻蛉切を元にした男性キャラクターが登場しており、同作のファンが多く来場しているという。市内の30代女性ファンは「岡崎で蜻蛉切を見られるのはありがたい。彫り物の細かさに驚いた」と、うれしそうだった。
蜻蛉切と一部の刀剣、同作の蜻蛉切の等身大パネルは撮影できる。同館担当者は「当館がアニメやゲームとコラボするのは初めて。企画展を通じて若い世代の人に当館を知ってもらいたい」と話している。
入場料は一般(高校生以上)1,000円。小中学生500円。市内の小中学生らは無料。展覧会限定フリーパス「Limi-pass」は1,500円。月曜休館だが最終日は開館する。問い合わせは、同館(28-5000)へ。