売り上げ向上実感を
オカビズ 相談件数1万件達成
中小零細企業を対象に売り上げ向上に特化した無料相談を行う「岡崎ビジネスサポートセンター(オカビズ)」が31日、2013年10月1日の開設から4年8カ月で相談件数1万件を達成した。オカビズが入る岡崎市図書館交流プラザ(りぶら)でこの日、セレモニーが行われた。(今井亮)
セレモニーで、秋元祥治センター長は「多くの事業者によるオカビズの活用に感謝している。1万件はあくまで経過でしかなく、相談体制をよりいっそう強化し、『売り上げ向上』の実感がわくサポートに努めたい」とあいさつ。1万件目の相談者となった同市柱町の総合花火専門問屋「佐野花火店」の佐野和子社長とともにくす玉を割って祝った。
同店は「消費が低迷する花火業界を元気にしたい」と昨年4月、初めてオカビズに相談。市場にあふれる安価な輸入花火とは対照的に、相談員のアドバイスを受けながら「大人の花火」をコンセプトにした岡崎産を含む国産の高級花火12本セット「花火十二単」を商品化した。
“日本一高級"をうたう花火十二単は、約150秒間燃焼したり、火花の色が20回変化したりする手持ち花火8種類と線香花火4本、点火用の和ろうそくなどが付き、価格は税別1万円。高級旅館やホテル、百貨店に卸す見通しで、インターネット販売も予定している。
佐野社長は「思いも寄らない相談員のアドバイスは勉強になる。20年の東京五輪で来日する外国人にも日本の文化を楽しんでもらえるよう、花火の魅力を最大限出せるセットを作ることができた。アドバイスを生かし、地域とともに自社の発展を目指したい」と話していた。
市と岡崎商工会議所が連携して開設したオカビズは、1年目で当初の目標を約800件上回る年間相談件数1404件を達成。2年目は1959件、3年目は2206件、4年目は2522件と件数を伸ばしてきた。5年目は4月末現在で1691件。オカビズによると、毎月40〜50件の新規相談があり、相談の予約は最大で1カ月待ちの状態が続いているという。
市が予算化しているオカビズの年間運営費は6,000万円。