岡崎署管内 侵入盗が多発急増
全国ワースト 空き巣、忍び込みなど3カ月で92件
岡崎署管内(岡崎市、幸田町)での侵入盗被害が、前年を大きく上回るペースで多発している。3月末現在の認知件数は92件(前年同期比49件増)。警察署別では全国ワーストとされており、同署は無人の住宅を狙う空き巣や、住民の在宅中に侵入する忍び込みなどへの注意を促している。(大山智也)
愛知県は、47都道府県の中で侵入盗被害が最も多く、昨年で11年連続全国ワーストを記録するなど深刻な状況にある。同署管内でも、昨年1年間で225件の侵入盗被害が報告された。
今年に入ってから侵入盗が増加した背景には、2月までにメゾネットタイプ(複数層構造)の集合住宅を狙った忍び込みが集中したことが一因として挙げられる。メゾネットタイプは、1階部分を居間、2階部分を寝室として利用することが多く、犯人は住民の就寝時を見計らって1階部分に侵入し、現金などを盗む。同署によると、複数の集合住宅から同様の手口で現金などを盗んだ無職男(38)を2月26日に逮捕して以降、メゾネットタイプの忍び込み被害は小康状態という。
昨年、管内で侵入盗被害に遭った住宅の無施錠率は約5割。およそ2軒に1軒が無施錠の勝手口や窓などから侵入されており、名古屋市周辺の無施錠率約2割に対し、突出して多いことが分かる。
同署は、侵入盗被害に遭わないためにも、在宅時・不在時問わず鍵かけを徹底する、雨戸を極力閉める、防犯フィルムや補助錠といった防犯グッズを活用するなどの対策を行うよう呼び掛けている。