地域を照らす光に
河合中 ゲンジボタルの幼虫を放流
岡崎市河合中学校の生徒らが11日、校内で育てたホタルの幼虫約60匹を同校近くの男川に放流した。河合地区で1966(昭和41)年から続くホタル保護活動の一環で、放流に合わせて国指定天然記念物の岡崎ゲンジボタル発生地(同市茅原沢町)で放流式が行われた。(大山智也)
式には、生徒らのほかに地区内の秦梨小学校の児童や地元ホタル保存会関係者、内田康宏市長らが出席。出席者は、同校自然科学部の部員らが中心となって育てたホタルの幼虫入りの紙コップを受け取ると、幼虫を驚かせないよう注意しながら川へ放流した。
元気よく水中を泳ぐ幼虫の姿に、部長で3年の鈴木樹璃さんは「たくましく育って、河合地区を照らすような強い光を放つホタルに成長してほしい」と話した。
同校では毎年、校内で育てた幼虫とその餌となるカワニナを地区内の河川に放流している。同部によると、今年は初春ごろに寒暖差の激しい日が多く、この影響により幼虫の数が例年の1割以下にまで大幅に減少したという。放流された幼虫は、順調にいけば5月中旬から下旬にかけて羽化し、6月上旬ごろまで地区内の各地で観賞できるという。