東海地方初の山岳壁
8日にクライミングジムがオープン
富山・剱岳を想定 ボルダリング用も
岡崎市羽根町の暮らしの杜で8日、全天候型のクライミングジム「登山Gym」が本格オープンする。広さ約360平方メートルの室内に東海地方初という剱岳(富山県)の岩肌をイメージした登山者向けの「山岳壁」など3種類の壁を整備した。日本山岳ガイド協会の認定ガイドでジムのゼネラルマネジャー櫻井孝憲さん(43)が講師を務める定期講座も始まる。(今井亮)
壁は山岳壁(高さ10メートル、最大傾斜80度)のほか、ロープを使って登り降りする「リード壁」(同約10メートル、同120度)、ボルダリング用の「ボルダー壁」(同約4メートル、同160度)。いずれの壁にも手でつかんだり、足を引っかけたりする色とりどりの突起(ホールド)が取り付けられている。ホールドは攻略する上での「難易度」が大きさや形状で分かれており、同じ色のホールドで登り進めるのが基本的なルール。
櫻井さんは「『同色のホールドのみ』という条件の下、安定した体の動きやコースを模索しながら登るのもクライミングの醍醐味」と話す。
山岳壁は壁面などに、実際の岩肌に手すりとして設置されていることがある鎖場がつけられ、ハーネスを取り付けた状態で訓練できる。岩肌の隙間「クラック」を想定したくぼみの中にもホールドがあり、「足掛かり」として愛好家が好む造りだ。
「登山者に限らず、老若男女楽しめます」と櫻井さん。1月28日のプレオープン以降、子どもの利用が予想以上に多いという。
営業時間は月、火、木、金曜が午後1〜9時、土、日曜と祝日が午前10時〜午後9時。水曜定休。終日の利用料金は大人2,200円(休日2,500円)、大学生2,000円(同2,300円)、中高生1,800円(同2,000円)、小学生以下1,500円(同1,700円)。クライミングシューズやハーネス、チョーク、ヘルメットのレンタルもある。いずれの壁も利用できるのは身長100センチ以上。
定期講座は登山ルートの鎖場や岩場を安全に通過するための技術を学ぶ「登山者のための岩場歩き実習」をはじめ、園児〜小学3年を対象としたキッズクライミング、シニア・女性専用もある。
8日は、バラエティー番組の登山企画に出演している登山家・角谷道弘さんの講演会(午前10時30分〜正午)と、山岳壁で懸垂下降を学ぶ午前と午後の2部構成の特別講習会(各部定員5人、予約制)がある。無料。
同時進行で、午前11時〜午後2時にボルダー壁とルート壁を使ったクライミング体験会(参加費300円)もある。問い合わせは、登山Gymの櫻井さん(64―3800)へ。