運転免許返納に協力
岡崎の給油所 高齢者交通安全サポーター
岡崎市唐沢町の大成物産オカザキ給油所がこのほど、高齢者交通安全サポーターに登録した。愛知県内の給油所では初めて。高齢者の事故防止を主な目的に「運転免許証の自主返納のお手伝いができれば」として取り組み始めた。(竹内雅紀)
高齢者交通安全サポーターは、運転免許証の自主返納者に交付される運転経歴証明書の提示があればサービスを提供する事業所のこと。平成24年に始まり、岡崎署管内(同市、幸田町)では、スーパー銭湯や飲食店、理美容室、タクシー会社が登録し、ドリンクサービスや料金割引などを実施している。
国道1号沿いの同社は昭和23(1948)年創業。常連客が高齢化し、給油時の異変に気付くことがある。昨年、認知症の80代男性から「エンジンがかからない」と依頼があり、車の鍵を要求したところ渡されたのが自宅の鍵だった。同様のことが半年間続き、市や岡崎署などに相談。男性の運転免許更新時に自主返納を勧めた。髙柳政子社長(71)は「運転者減は商売に影響あるが、お客様には事故に遭ってほしくない」と言う。
給油中に車内で気を失ったり、国道1号でエンジンを切ったりする高齢者もいる。免許返納は、移動手段を奪うことにもなり「恨むぞ」と言う人も。
同社では給油の値引きサービスを実施。「サービスを受けられることで家族との移動が頼みやすくなる。サポーター増で自主返納者も増える。認知症になる前に返納を」