今年も「味噌六」作り
木桶の太鼓 任意団体発足
カクキュー八丁味噌の仕込み作業で100年以上にわたって使用されてきた木桶で作られ、昨年の岡崎城下家康公夏まつりでお披露目された六尺六寸(直径約2メートル)の大太鼓「味噌六」。制作の中心を担った三浦太鼓店(岡崎市六供町)六代目の三浦和也さん(38)ら有志約10人が6日、「2台目の味噌六を作ろう」と任意団体「味噌人会」を発足させた。(今井亮)
市民会館で開かれた発足交流会には約100人が参加。味噌人会の会長を務める三浦さんは「受け継がれた伝統や残された歴史には意味がある。そこに感じる感動は月日に関係なく、大切にされる確信を持っている。味噌六を作った時の感動をたくさんの人と分かち合いたい。役目を終えた木桶に新しい命を吹き込み、味噌六という文化にしたい」とあいさつした。
味噌人会は2台目の味噌六の制作資金に充てる協賛金を、1口5,000円で募る。カクキュー八丁味噌は173年前の弘化2(1845)年に作られた木桶を材料として提供。ほぼ同規模の味噌六を滝山寺で制作し、7月1日に完成する見通しだ。並行して石原町では担ぎ棒を仕上げる。
今年の岡崎城下家康公夏まつりでは、総勢約300人の担ぎ手による2台の味噌六の競い合いが見られそう。三浦さんは「心に焼き付くものを作ることで、味噌六を作った技術を後世に継承していけたら」と話している。
協賛金の問い合わせは、三浦さん(21―2271)へ。