支援の優先順位など協議
西三河9市1町が初の合同訓練
西三河9市1町(岡崎、豊田、西尾、安城、刈谷、知立、碧南、高浜、みよし市と幸田町)が17日、高浜市を震源とするマグニチュード7.3の内陸型地震発生から5日後を想定し、自治体間で物資・人員を手配する災害支援訓練を実施した。(今井亮)
大規模災害の発生時に自治体間の連携体制を強化するため、平成25年に9市1町で締結した「西三河災害時相互応援協定」に基づいた初めての合同訓練。この日は“震源地”に設定された高浜市を除く8市1町の防災担当者が岡崎市役所東庁舎2階の大会議室に集まって「西三河調整本部」を設置。9自治体が岡崎市と豊田市をそれぞれリーダーとする2グループに分かれ、被災情報を収集しながら、各自治体からファクスで要請があった物的・人的支援の優先順位を決めた。
岡崎市をリーダーに西尾、知立市、幸田町の職員で構成するグループは、トラック横転による国道の通行止めなど道路被害を地図上にマーキング。運送ルートが確保できる可能性も考慮しながら、米、水、トイレ、毛布、発電機、ブルーシート、歯ブラシ、石鹸、カイロ、マスクといった物資と、土木技師や避難所管理に当たる人員を送る自治体の優先順位を協議した。
その結果、西尾市と高浜市への支援が決定。物資輸送訓練として、西尾市には県中央青果西尾市場に段ボール20箱程度の物資が実際に届けられた。
岡崎市役所での災害支援訓練に参加した同市防災課の職員は「最初にあった要請に全て注力してしまうのではなく、内容を見極める必要性を感じた」、豊田市防災対策課の職員は「集まった情報を整理するルールを決める必要性が浮き彫りになった」とそれぞれ振り返った。