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東海愛知新聞

人生を変える場所

岡崎市葵中70周年講演
女子レスリング五輪金の登坂選手

岡崎市葵中学校の創立70周年記念講演会が5日、同校で開かれ、リオデジャネイロ五輪女子レスリング48キロ級で金メダルを獲得した登坂絵莉選手(24)や指導者の栄和人至学館大学レスリング部監督(57)らが五輪について語った。(竹内雅紀)

講演会は同校教員からの質問に答える形式で行われた。自身の中学校時代について栄監督は「相撲や柔道に明け暮れていた」と振り返り「かつてけんかで倒した相手が今では母の主治医になっている。鹿児島県の奄美大島に帰ると『よろしくお願いします』と頭を下げている」と話し、会場の笑いを誘った。登坂選手は「いつも全力で、普通の中学生だった」と述べた。

現役時代、ソウル五輪(1988年)に出場経験がある栄監督はその4年前のロサンゼルス五輪予選で敗退し、落ち込んだ。「何かを成し遂げようとするには必ず試練が訪れる。挑戦すること、何かを変えようとする勇気が大事」と説いた。

登坂選手は五輪について「人生を変えてくれる場所。大きな影響を与えてくれた」とした。また、試合前日の計量までの10日間に6、7キロ減量することも明かした。「試合前日の夕方に48キロになっていればいい。その後は結構食べるので、試合時には53キロぐらいになっている」。試合前の勝ち飯には、インスタント麺を挙げた。3年後の東京五輪については「48キロ級は国内争いが激しい。たくさんライバルがいるので勝ちたい」と抱負を述べた。栄監督は「選手たちにはしつこく指導している。勝負事において気を使っては駄目だが、人間関係は築いている」と締めた。

講演会には東京五輪のホープで同大の源平彩夏選手(21)も参加した。

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