半世紀の感謝
岡崎の古都鮨 店外に期間限定の「招木上げ」
岡崎市久右ヱ門町のすし店「古都鮨」があす3日から7日まで、創業50周年記念として来店者への粗品進呈と、店外に常連客名を記した縁起物の木札を掲げる。2代目店主の野村智幸さん(52)は「節目に常連の皆様に恩返しができたら」と話す。(竹内雅紀)
木札を外に掲げる「招木上げ」は、江戸時代に旅籠屋や茶屋などが看板代わりに行ったのが始まりとされている。先代の三浦昭司さん(77)が好み、新装開店した30年前にも30枚ほど並べたが、それ以外は店内に飾られている。
木札は縦45センチ、横12センチ、厚み2.3センチ。人気テレビ番組「笑点」の題字で有名な橘右今さんの弟子橘右太治さんが、寄席演目で使用される「寄席文字」で常連客名を書いた。50周年を機に新たに35枚が作られた。素材は、東日本大震災の影響でかつてのケヤキから変わったという。1日には123枚の木札が店外に設置された。「多くの方に期間限定の招木上げを見てもらいたい」と野村さん。
期間中は、夜は既に予約で満席状態だが、ランチ(1,188円〜)では多少の空きがあるという。振る舞い酒のほか、三浦さんも店に顔を出すという。水曜定休。午前11時30分〜午後10時。