岡崎市のコミュニティーバス「まちバス」の東西路線が、来年1月から名鉄東岡崎駅前に接続する見通しになった。「南北」「東西」両路線を運行するまちバスは、名鉄バスに委託して平成19年10月に運行を始めた当初から、同駅への接続を要望する利用者の声が後を絶たなかった。(今井亮)
市交通政策課によると、同駅と同駅北の乙川に架かる明代橋の間にまちバス専用の停留所を新設し、1月4日に運行を開始する予定。路線変更後のまちバスは、市福祉会館前の停留所「市役所」を出発して駅前を経由した後、従来の路線に戻る。東岡崎からの乗車も可。市と名鉄バスは秋ごろまでに運行計画(本数とダイヤ)を固める。
10年前に運行を開始する際も同駅を路線に組み込む計画はあったが、市は競合などを懸念した名鉄バスの同意が得られず断念。3年前のアンケート調査では依然として利用者の約5割が、電車や他の路線バスに乗り換えることができる利便性から、同駅への接続を望んでいる結果が出た。
1月1〜3日を除いて運行しているまちバスの東西路線は昨年度、7万5000人が利用。市は同駅への接続により、1.2〜1.5倍の利用者増を見込んでいる。
市は29日開会の市議会9月定例会に上程する一般会計補正予算案に、約2キロの路線延長に伴う名鉄バスへのバス路線運行委託料約500万円を計上している。
現在のまちバスは南北路線(シビコ北〜市役所)で19カ所、東西路線(中岡崎〜岡崎げんき館)で14カ所の停留所があり、路線延長する見通しの東西路線は平日で1日四41便を運行している。運賃は一律200円で、乗り継ぎ券を受け取ればその日に限り乗降は自由。バス路線運行委託料を除く名鉄バスへの今年度の委託料は5,600万円。