岡崎市小呂町総代の河村喜美さん(69)が昨年4月の就任以来、月2回発行してきた小呂町だより「一本松」が15日に30号を数える。「町内の様子がよく分かるし、感想などがあって読むのが楽しい」と住民に好評だ。(岩月健)
同町は世帯数約700戸。河村さんはじめ6人の役員が中心になって安全安心で住みよい町づくりに努力しており、町の動向を全住民に知ってほしいと話し合っていた。小中学校で教員経験のある河村さんが「学級通信の感覚で町の広報紙に取り組んでみましょう」と申し出て、「一本松」が昨年4月15日付けで創刊された。タイトルは小呂街道のシンボルと言われた「小呂の一本松」から採った。発行は市政だよりに合わせて毎月1日と15日の2回。組単位で回覧している。
創刊号では河村さんの就任あいさつ。子ども会歓送迎会の様子と小学校を卒業した児童の思い出が親しみやすく書かれている。毎号のお楽しみは「ちょっといっぷ句」欄。創刊号では河村さんの「同窓の母子の桜大樹かな」の一句を掲載した。その後も毎号、季節にふさわしい自作の句や有名句を取り上げ、短い解説を添えて読者を楽しませている。
最新の30号では小呂川のクリーンパトロールの結果と7月25日に行われる「川まつり」の予告。町内の古民家ギャラリー「香邑」の紹介と話題が豊富だ。「いっぷ句」欄には「海の香を袂に入れて端居かな」を掲載した。
河村さんは「担当の役員さんの協力もあって充実した紙面を住民に届けることができます。来年3月まで頑張ります」と話している。