岡崎市消防本部の水難救助訓練が30日、同市の中心部を流れる乙川で行われ、水難事故の多発が懸念されるこれからの時期に備え、消防職員が資機材の取り扱いを含めた水難救助技術を研鑽した。訓練はきょう31日も行われ、計91人が参加する。
初日のこの日は45人が参加。4班に分かれ、船外機付き・手漕ぎのゴムボートの操船と救助、職員が泳いで要救助者の元に駆け付け護岸まで引っ張る溺者救助、放った先で溺れている人がつかまる浮き輪が浮上する新規導入の発射装置の扱い方などを実践した。
溺者救助では、要救助者にふんした別の職員が水面でもがいているところに急行。片手を要救助者の首元に回しながら水中をかき分けて護岸にたどりついた。
市内では昨年、水難事故が3件発生し、1人が死亡した。同市消防本部は水辺で過ごす際の注意点として、気象情報の小まめな確認や子どもの保護者同伴、地域の危険個所の把握などを挙げる。
担当者は「どのような人でも不意に陥った瞬間に平静さを失ってしまうのが水難事故。どれほど天候が良く、穏やかな状態の水面でも決して油断だけはしないでほしい」としている。(今井亮)