額田林業クラブ(荻野金嗣会長)が、2月27日に東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた「全国林業グループコンクール」で、最優秀賞の次点に当たる林野庁長官賞を受賞した。荻野会長(68)と発表を担当したクラブ会員の唐澤晋平さん(32)は24日、岡崎市役所で内田康宏市長に喜びを報告した。(今井亮)
同クラブは昨年8月に8県の林業グループが参加した中部・北陸ブロックで最優秀賞を受賞。同コンクールには全国6ブロックを代表した林業グループが参加した。
唐澤さんは「森林の次世代への継承」「地元木材のまちづくりへの活用」「間伐材による地域活性化」をテーマに、市街地の児童による山林の間伐体験、木材の幼稚園園舎や福祉施設への建築活用、額田木の駅プロジェクトによる林業振興を紹介。市中心部を流れる乙川の上流に位置する額田地区を「岡崎の水源」とし、「『額田の森林整備は市街地に及ぶ水害などから38万市民を守る防災になる』という責任感と誇りを持って森を守っていきたい」と結んだ。
内田市長は「市にとっても名誉な受賞で、岡崎の山林のアピールにもなる」とたたえ、「間伐材を使い、高齢者の健康増進などを目的とした新しい施設を構想したいので知恵を貸してもらいたい」と期待を寄せた。
2年前に同クラブに入会した唐澤さん。「昭和51(1976)年のクラブ設立から40年余り続いてきた取り組みの継続性と、『良い山林を作ってきた』という実績を知ってほしかった。額田地区の森の豊かさを市街地に住む市民にも知ってほしい」と話した。