国土交通省中部地方整備局名四国道事務所はこのほど、昨年2月26日に4車線化した国道23号岡崎バイパス(BP)西尾東インターチェンジ(IC、西尾市)―藤井IC(安城市)間約4キロの1年間の状況を発表した。
12時間当たりの交通量は、4車線化前は2万7100台、開通直後には3万2800台、半年後で3万9200台と約4割増えた。また、近隣の幹線道路の交通量は1、2割程度減少しており、BP利用者の増加が裏付けられた。
開通前に区間内の上下線で発生していた渋滞回数は緩和。午前6時から午後6時までの時間帯でみると、下り線ではほとんど渋滞がなくなったが、上り線の2車線区間になる手前の西尾東IC付近では午前6時から11時台、午後5、6時台に新たな渋滞が発生するようになった。
同BP沿線に物流拠点や事業所が次々と進出し、西尾市では17事業所が建設され、税収が約14億円増加。雇用の創出にもつながっている。また、同市の観光イベント「西尾の抹茶の日」は来場者が約2000人増、「西尾祇園祭」は8万人増となり、効果ありとみている。
同事務所は「渋滞の緩和により遠方の観光客も増えたと考えられる。4車線化は物流を中心に効率化に威力を発揮し、地域活性化の一助になることが確認できた。今後は蒲郡バイパスの未開通区間(蒲郡IC―豊川為当IC間約9キロ区間)の整備に集中し、期待に応えるべく早期の全線開通を目指す」としている。(横田沙貴)