東海愛知新聞バックナンバー

 2月19日【日】

入学前にも支給へ

岡崎市 小中保護者の学用品費

岡崎市教育委員会は来年から、小中学校に就学する子どもに必要な学用品の購入で経済的に困難な事情を抱える保護者に支給する「新入学学用品費」を、現行の「入学後」に加え、「入学前」にも支給する。28日開会の市議会3月定例会に上程する当初予算案に、現在の約2倍に相当する学用品費約4,400万円を計上している。(今井亮)

入学前の学用品費は3月に支給。入学後の6月に支給しているこれまでと同様に保護者の支給申請が必要で、所得基準を満たしていたり、税制優遇や子育て手当などを受けていたりする場合は支給対象外となる。入学前後の支給時期は選択できる。

3月定例会で当初予算案が可決されれば、平成30年4月に就学する子どもを持つ保護者から支給を開始する。入学前の支給額は確定していないが、昨年6月の支給額は小学生が2万470円、中学生が2万3,550円だった。ただ、市教委は入学前に支給した学用品費が子どもの学用品購入に正当に使用されたかどうかの確認はせず、使途は保護者に委ねられる形だ。

支給時期の拡充は、今年度から始めた給食費無料化(4月分)とともに、子育てに取り組む保護者の経済的負担の軽減につなげるのが目的。学校指導課によると、入学前の支給は西三河地方で知立市が実施している。他の自治体の実績では、入学前の支給申請件数は入学後の3分の1程度という。

同課は「『入学時に自分だけ学用品がそろっていない』といった子どもの精神的な負担軽減を含め、充実した学校生活をスタートさせてほしい」としている。