東海愛知新聞バックナンバー

 2月7日【火】

指摘12件、意見48件

岡崎市包括外部監査報告書

岡崎市の「情報システム財務事務と情報セキュリティーなどの管理体制」(平成27年度)に対する包括外部監査報告書が6日、公認会計士の大橋正明監査人から内田康宏市長に渡された。合規性の問題を指摘した「指摘」は12件、経済性・効率性の問題を指摘した「意見」は48件。(今井亮)

監査対象の部署は情報政策、家庭児童、医事(市民病院)、学校指導・総務(市教育委員会)の5課。「指摘」は12件あったが、大橋監査人は「情報セキュリティーポリシーへの準拠が不十分だったもので、著しく不当ではない」とした。

指摘のうち、情報政策課に対しては情報システムを運用する部署のセキュリティー対策の自己点検や監査の具体的な指導を求めた。医事課には、指紋認証管理台帳を作成した上で、管理区域(サーバー室)の入退出に必要な指紋認証のログチェックや指紋登録者の定期的な棚卸を求めた。

また、こども部(家庭児童課)、市民病院(医事、総務両課)、市教委(梅園、男川両小学校、葵、東海両中学校)の職員200人を対象に情報セキュリティーへの意識をアンケートで調査。「市の情報セキュリティーポリシーの内容を理解しているか」との問いに、子ども部は65%、市民病院は55%、市教委は71%が「十分理解している」「何となく理解している」と回答した。

大橋監査人は「岡崎市の過去5年間の情報化推進費は当初予算ベースで約34億7,100万円。情報システムとセキュリティー対策の支出は今後の財政に大きな影響を及ぼす可能性がある」とした上で、「高度な知識が必要とされる情報システムの導入は費用対効果が乏しくなってしまう恐れがあり、情報セキュリティー対策は機密・個人情報を取り扱う自治体にとって今後重要になる」と説明した。