東海愛知新聞バックナンバー

 10月8日【土】

市長選 あす告示

岡崎 同日の市議選は激戦必至

任期満了に伴う岡崎市長・市議会議員同日選挙が、あす9日告示される。市長選は自民、公明、民進の推薦を受けて再選を目指す現職の内田康宏さん(63)=康生通東1=と、新人で元市職員の横山浩一さん(58)=栄町=の一騎打ちとなる見通し。市議選は4年前の45陣営を上回る55陣営が、定数37の議席をめぐって乱立する激戦となる様相だ。投開票は16日。(今井亮)

ともに県議会議員を辞職した内田さんと園山康男さん(51)=平成27年4月12日の県議選で再選=による新人同士の接戦となった前回の市長選から4年。当時、園山さんを支持した公明と、両候補の推薦・支持を見送った民主(現・民進)は一転して、内田さんの推薦に回った。自民は前回に続き、推薦する。

内田陣営は9月初旬に岡崎中央総合公園武道館で総決起大会を開催。応援に駆け付けた地元国会議員、県議、市議をはじめ、自民党県連会長の藤川政人参院議員、民進党県連代表の大塚耕平参院議員らとともに引き締めを図った。

横山さんは総決起大会など大規模な集会は予定せず、「38万市民の理解、参加、協力を呼び掛ける」と、出身地でもある額田地区を中心とした無党派層に支持を求めていく。

市議選は現職31陣営と新人24陣営が乱立するとみられる。現職では欠員2を除く35人のうち4人が退くとみられ、このうち労組系と公明の現職2人は後継者を擁立。市議3人以上の会派構成要件を満たしていないことから無所属となっている共産の現職2人は、新人1人を擁立して会派結成を目指す。

新人では、衆院選愛知12区選出の重徳和彦氏(45)=民進=が代表を務める政策グループ「チャレンジ岡崎」が擁立した4人の議席獲得が焦点の1つとされる。当落の行方は、次期衆院選で同区の動向を測る材料にもなりそうだ。

チャレンジ岡崎は市議選に向けて、擁立する候補者の模索と調整を進めてきた。しかし、前回の衆院選で小選挙区を制した重徳氏は分裂問題に端を発して当時の維新の党を離党。「保守層と労組系の支持基盤を融合させた『オール三河党』をつくる」として民進党に入党した。党内調整の末、比例単独に回った中根康浩氏(54)に代わる同区の公認候補になった。

市議選では、保守を前提とする重徳氏が「保守層を代表する若手」であるチャレンジ岡崎の新人を推す一方で、労組系会派に所属する現職を応援するという、これまでになかった特殊な構図が生まれる。

9月2日現在の選挙人名簿登録者数は30万7552人(男15万5258人、女15万2294人)。