東海愛知新聞バックナンバー

 7月21日【木】

戦没者らに哀悼の意

岡崎 市、市遺族連合会が平和祈念式

岡崎市と市遺族連合会共催の平和祈念式が20日、岡崎中央総合公園武道館で行われ、戦没者・戦災死者の遺族ら約1000人が参列した。参列者は、市が犠牲者数の見解を見直した昭和20(1945)年7月20日未明の岡崎空襲など、戦争や自然災害による犠牲者に黙とうをささげて献花した。(今井亮)

内田康宏市長は「岡崎空襲の犠牲になった280人ほどを含む多くの戦没者・戦災死者につつしんで哀悼の意を表する。平和や豊かな市民生活はひとえに、戦争の犠牲の上に成り立っていることを忘れてはならない」と式辞を述べた。

市福祉総務課によると、岡崎空襲の犠牲者数について、市は火葬許可証に基づいて207人を把握していた。その一方で、空襲で一家が絶えたり、犠牲者が火葬以外で埋葬されたりした可能性から、具体的な人数の明言は避けてきたという。

しかし、空襲の体験者らで構成する「岡崎空襲を記録する会」(代表・香村克己さん)の独自調査で判明した人数を踏まえ、「280人ほど」との見解を示した。7月1日の市制施行100周年記念式で、内田市長が初めて公言。今後は、同会が市に報告した調査結果により変動していく人数が公式見解となる。

橋清孝課長は「岡崎空襲を記録する会から寄せられた犠牲者数は、遺族や総代会に聴取した信ぴょう性のある人数。今後は増えることはあっても減ることはない」と話した。