岡崎市藤川町の道の駅「藤川宿」で21日、市制100周年記念企画「食のイベント 三河伝統・伝承料理フェア」が始まった。昨年の家康公四百年祭期間中に三河地域の食文化を題材として行われた企画展を発展。伝統料理の実物展示に加え、明治期から現在まで100年間の食生活・食文化の変遷などに焦点を当てた内容で、多くの来場者でにぎわっている。きょう22日まで。(大山智也)
イベントの企画や展示物の用意に当たり、愛知学泉短期大学食物栄養学科が全面協力。メーン企画の「食生活・食文化の変遷」では、過去100年間の国内外の出来事に触れながら、日本人の食事情の変化が年表で紹介されている。食糧消費量の変化の一例として、塩や油、肉、魚などの増減量が可視化された展示もあり、来場者は当時と現在の消費量を見比べながら、その変化を実感できる。
昨年の展示で好評だった三河地域の伝統料理の中から、どて煮や青菜のごまあえなどアンケートで支持を集めた20品を展示。昔懐かしの菓子と題して、ポン菓子やきび団子といった駄菓子類も並べられている。
このほか、駄菓子の試食サービス、匂いを手掛かりに紙コップに入れられた食べ物を当てるゲームコーナーも設けられており、子どもからお年寄りまで幅広い世代が一緒になって日本の食を満喫できる。
展示を企画した食物栄養学科の根間健吉教授は「現代日本にあふれている欧米的な食事ではなく、昔ながらの食事を振り返り、これからの食事を考えるきっかけにしてもらえれば」と来場を呼び掛けている。