7月13、14日に開かれる「ものづくり岡崎フェア2016」(岡崎中央総合公園)で講演する予定だった三菱自動車の中尾龍吾副社長が、同社の燃費データ偽装問題の対応を理由に名古屋製作所(岡崎市橋目町)を通じて、主催者側(同市、岡崎商工会議所、ものづくり推進協議会)に講演の辞退を申し入れた。(今井亮)
市や商工会議所によると、名古屋製作所の豊國真也所長らが大型連休前に主催者側を訪れて申し出た。市制施行100周年を記念し、特別イベントに位置づけられていた同社による自動駐車体験や、「プラグイン・ハイブリッドカー(PHV)」のカットモデル展示も、中尾副社長の講演と合わせて辞退したい意向が伝えられた。また、会場に設けられる予定だった同社の企業ブースの出展は取りやめが決まった。
主催者側は動向を注視して講演と特別イベントの辞退の受け入れを保留。一方で、辞退が決まった場合に備えて、中尾副社長に代わる講師の人選を急ぎ、代替となる特別イベントを模索している。
同社を除いた特別イベントには、市内の食品メーカーによる新商品などの展示や親善都市・広島県福山市のものづくり企業の出展(福山商工会議所)がある。
岡崎ものづくり推進協議会の平成28年度通常総会が13日、岡崎商工会議所で開かれ、役員45人が出席した。
会長を務める田口竜也副会頭は「厳しい経済環境の中で、新たな価値を創出しなければならない時代。産学官連携で地域のものづくり事業所の活性化を図りたい」とあいさつ。前年度の事業と収支決算が報告され、今年度の事業計画と収支予算の両案が承認された。