岡崎市内で「平成の名水」に唯一認定されている「鳥川ホタルの里湧水群」(同市鳥川町)が、名水百選の30周年を記念して行われた環境省の「名水百選選抜総選挙」で、「秘境地として素晴らしい名水」部門の1位に選ばれた。総選挙へのエントリーには昭和と平成の「名水百選」に認定されている全国200の名水から選抜された。(今井亮)
同町を流れる鳥川は、鳥川ホタルとも呼ばれるゲンジボタルの生息地。6年前に閉校した旧鳥川小学校の児童を含め、地元保存会が長年、ホタルの生息環境を保護し続けてきた。ホタルとホタルの幼虫のエサになるカワニナが絶えない環境について、市環境保全課は「ミネラル成分を豊富に含んだ町内の清流の美しさを示す証拠」と話す。
そんな町内には多くの湧水が点在。中でも「延命水」と呼ばれる湧水スポットは1年を通して水量・水温が安定しており、お茶やコーヒー、料理用の水を求めて市内外から多くの人が採水に訪れるという。総選挙には「自家用車でしか採水に訪れることができない」という側面からエントリーが決まった。
延命水が位置するのは市道大代鳥川線沿い。旧鳥川小学校校舎を活用した市ホタル学校でも場所を案内している。市ホタル学校(82―3027)の開館は月曜を除く午前9時〜午後5時。
総選挙は「秘境地として素晴らしい名水」のほか、「観光地として素晴らしい名水」「景観が素晴らしい名水」「おいしさが素晴らしい名水」の3部門が設けられた。名水のある環境や水質などで振り分けられた各部門で、2月15日〜3月13日にインターネットによる投票が受け付けられた。