受験シーズン真っただ中―。岡崎市東蔵前町で「作業服のコンドー」を営む近藤孝商店がこのほど発売した合格祈願手袋「オカザえもんのすべらない手袋」が、受験生らの間で人気だ。
考案したのは、同社取締役の近藤孝祐さん(33)。かつて岡崎を代表する産業の1つだった繊維業の規模が年々縮小している状況を受け、繊維業を盛り返し、地域を盛り上げようと、人気のゆるキャラ「オカザえもん」を題材とした手袋を昨年夏ごろに企画。さらに学問の神様・菅原道真を祭る同市岩津町の岩津天満宮とも協力し、受験生向けにオカザえもんの顔の形をした滑り止めが付いた“すべらない”手袋を開発した。
試作品として500双を生産し、元日から岩津天満宮で試験的に販売したところ、合格祈願のために足を運んだ受験生やその保護者らを中心に正月三が日だけで約200双を売り上げた。その後に増産し、インターネット通販や店頭などでも販売したところ、現在までに700双以上が売れたという。
手袋はナイロン製で、手のひら側には合格をつかんで滑らないよう、オカザえもんの顔をかたどった樹脂製の滑り止め加工が施されている。手の甲に書かれた「OKAZAEMON」のロゴは、受験のラストスパートをかける受験生に対し「後がない覚悟で試験に臨み、合格をつかんでほしい」という願いを込め、アルファベットの末尾に当たる「Z」の字を大きくした。
現在のカラーバリエーションは黒のみで、大きさも成人男性向けの標準サイズのみ。近藤さんによると、黒以外の色や女性用、子ども用といった別のサイズ、手袋をしたままスマートフォンなどのタッチパネル操作ができる「スマホ用」の販売も検討しているという。
価格は555円。岩津天満宮、作業服のコンドー、ネット通販のワークショップコンドーYahooショッピング店、同楽天市場店で販売中。問い合わせは、同社(45―2203)へ。(大山智也)