東海愛知新聞バックナンバー

 2月6日【土】

責任を持って行動

県立岡崎商業高校 選挙出前トークで模擬投票

県立岡崎商業高校で5日、選挙について学んでもらう県・市選挙管理委員会主催の「選挙出前トーク」が開かれた。今夏の参院選から適用される選挙権の20歳以上から18歳以上の引き下げ。「政治と生活には深いつながりがある。その政治を担う代表を、投票で選ぶ選挙は大切」という市選管職員の説明に、既に18歳の誕生日を迎えた生徒を含む3年生315人は真剣なまなざしで耳を傾けた。(今井亮)

県知事、市長、衆参の国会議員、県議会議員、市議会議員の6種類の選挙を紹介。立法や税金を運用する予算編成などに行使される議決権をはじめ、立候補者が掲げる政策を知ることができる政見放送や新聞折り込みの選挙公報、インターネットを活用した選挙運動が解説された。

選挙権の引き下げについては「70年ぶりに選挙権の仕組みが変わる機会に投票できることは貴重な経験」と投票率の低迷が続く若年層の投票を呼び掛け、「選択の『正解』が分からなくても、投票してみることが政治に関心を持つきっかけになり得る」と訴えた。

仮想の市長選に立候補した女子生徒2人に投票する「模擬選挙」も行われ、“立候補”した北川七海さんは「保育園の数を倍に増やして公共・商業施設の託児所設置の義務化」、加藤実咲さんは「医療サービスを強化してシニア層に活躍の場を設ける」と主張。演説を聞いた生徒は、整理券と引き換えに投票用紙を受け取り、本物の記載台で氏名を記入して投票箱に入れた。

北川さんと加藤さんは「与えられる責任に沿って、自分なりに行動したい」と実際の投票に意欲を見せ、「求められていたからこそ、18歳以上に引き下げられたと思います。不安に駆られましたが、選挙を重ねていくことで定着するのでは」と理解を示した。