東海愛知新聞バックナンバー

 11月12日【木】

特殊詐欺抑止へ 報奨金制度を導入

県内初 岡崎署管内16日に開始

岡崎署と岡崎額田防犯団体連絡協議会(田口竜也会長)は、同署管内(岡崎市、幸田町)で多発する現金自動預払機(ATM)を利用した振り込め詐欺などの特殊詐欺被害に歯止めをかけるため、県内初となる報奨金制度を制定した。16日から運用を始める。(大山智也)

■1件につき1万円

管内での特殊詐欺被害発生件数は10日現在で32件(前年同期比8件増)、被害総額は約4,200万円(同6,450万円減)。

被害が多発する一方、金融機関などでの水際対応で被害を未然に防いだ事例も少なくない。こうした対策を警戒してか、最近は犯人が被害者に近隣の商業施設やコンビニのATMから振り込むよう指示する事例が増加している。

同署と同協議会は住民一人一人の防犯意識を高めて未然防止につなげようと共同で報奨金制度を考案。声掛けなどで特殊詐欺被害を未然に防ぎ、両者の協議で未然防止に相当の功労があると認められると、報奨金1万円と署長感謝状が贈られる。

田口会長は「高齢者をだます卑劣な犯罪を防ぐため、岡崎署と共同で報奨金制度を設けた。制度の周知を図り、犯罪抑止につなげたい」。山内和久署長も「全ての人の防犯意識を高め、社会全体で特殊詐欺を締め出す機運を高める一助になれば」と期待を示す。

運用期間は平成28年3月31日まで。期間中の報奨金総額は10万円以下を予定している。

■2金融機関に感謝状を贈呈

岡崎署は11日、高齢者の振り込め詐欺被害を未然に防いだとして、岡崎矢作郵便局と碧海信用金庫岡崎支店に感謝状を贈った。