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 10月4日【日】

日本ユース陸上に出場

県立岡崎北高 走り高跳び・藤森君、400メートル・佐野さん

県立岡崎北高校陸上部2年生の藤森俊秀君(17)と1年生の佐野文香さん(16)が、16〜18日に名古屋市瑞穂区で開かれる「第9回日本ユース陸上競技選手権大会」に出場する。藤森君は男子走り高跳び、佐野さんは女子400メートルで全国の強豪に挑むべく、練習に励んでいる。(大山智也)

藤森君は、7月に刈谷市で行われた「第17回西三河高等学校陸上競技1年生大会兼2年生記録会」に出場。公式記録では自己ベストとなる2メートル01をマークし、ユース大会の参加標準記録(2メートル01)に届いた。同部顧問の内田年一教諭(63)によると、藤森君は跳躍の際に体を起こす動作がスムーズで、スピードを生かした跳び方が持ち味。1度や2度の失敗では崩れない、精神面での安定感があるという。

課題は助走の安定化。助走の途中、気持ちがはやって跳ぶことに意識が向いてしまうため、反復練習で助走から跳躍までの一連の動きに磨きをかけている。懸念は、疲労の蓄積などで痛め、現在も完治していない右足首の状態。自己ベストをたたき出した時も万全とは言い難く、普段は固くテーピングをしたり跳ぶ回数を減らしたりして、けがの具合と相談しながら練習を続けている。

佐野さんは、6月に豊田市で開かれた「第48回西三河陸上競技選手権大会」に出場し、自己ベスト兼大会新記録の56秒94で優勝。合わせて、ユース大会の参加標準記録(57秒00)をクリアした。練習成果が数字に表れ、記録として残る陸上競技の魅力に惹かれて、小学校3年の時から走種目一筋でやってきた。内田教諭によると、足で地面を捉えるのがうまく、さらに全身の動かし方にも無駄がないため、最短距離を走り抜けられるのが特徴だという。

現在は、かねてから課題としている精神面の強化に注力。具体的には、終盤100メートルでのラストスパートでほかの選手に遅れをとることがあるため、これを克服すべくラスト100メートルを常に意識しながら練習に励んでいる。

ユース大会に向ける意気込みについて、藤森君は「せっかくの大きな大会なので、自己ベストを出して入賞できるよう頑張りたい」。佐野さんは「直近の大会では思うような結果を残せず悔しい思いをしたので、ユース大会ではベストを出せるようにしたい」と語った。内田教諭は「全国の強豪と競うユース大会は、2人にとって貴重な経験を積む良い機会になるはず。入賞を目指すのはもちろん、大会で得たものを次の機会につなげられるように頑張ってほしい」と期待を寄せている。