新設校の岡崎市翔南中学校を含めた市内の中学校17校の柔剣道場(武道場)で、国公立の学校施設に対して天井落下防止対策を促す文部科学省の通達に伴い、天井の取り替え工事が行われる。通達は平成25年8月に届き、開校からわずか4カ月後だった翔南中や市教委は戸惑いを隠せなかったが、「災害から生徒の生命を守る工事」と理解を求めている。(今井亮)
東日本大震災による体育館や大規模ホールの天井崩落で犠牲者が出たことなどを受けて、昨年4月に建築基準法が改正。改正法では、面積1平方メートル当たりの重さ2キロ以上の天井を「特定天井」に位置づけている。
通達では今年度中に、床からの高さ6メートル以上か面積200平方メートル以上に該当する特定天井に対して、天井の撤去や取り替えなどを指示している。市内の中学校20校のうち、武道場がない2校を除き、1校は天井を撤去。残り17校の吊り天井を軽量素材でできた吊り天井に取り替える。
市教委は通達を受けて各校に説明し、昨年度に工事設計を実施した。11月ごろから順次着工し、来年2月に全ての工事が完了する予定。
工事は今月25日に一般競争入札で開札される。1校当たりに換算した工費は約3,500万円(予定価格ベース)。工費は3分の1を国が補助する。