東海愛知新聞バックナンバー

 7月26日【日】

岡崎時代の家康とは?

家康館 文書で迫る人物像

徳川家康公顕彰400年記念特別展「岡崎時代の家康文書」が、岡崎公園内三河武士のやかた家康館で開かれている。岡崎城に生まれ、三河地域を統一し、浜松に居城を移すまでの約30年間を岡崎時代とし、そのころに書かれた文書から、当時の家康の人物像に迫る。8月19日まで。(大山智也)

顕彰400年の節目に、家康が岡崎を居城としていた時代に焦点を当てた、岡崎ならではの家康に関する展示を市が企画。日ごろは公開されていない貴重な品を含め、家康が発給したとされる文書23点を市内外から集め、一挙に並べた。

最も古いものは、弘治3(1557)年に家康がかつて名乗っていた松平元信の名前で書かれた「松平元信判物」。元信名義の文書は、この1点しか現存していないという。ほかにも、三河一向一揆の際に味方となった松平三蔵への恩賞を約束する「松平家康判物(永禄7=1564=年)」など、いずれも内容を解説したパネルと合わせて展示されている。

注目は、文書の末尾に書かれた花押の変遷。松平元信、松平元康、松平家康、徳川家康と名前や時代の変化とともに花押の形も変わるため、それぞれを見比べてみると新たな発見がある。

担当者は「若き日の家康にまつわる文書を、一挙に見ることができるのはこの展示だけ。文書を通して『岡崎時代』の家康に触れてほしい」と話した。

入館料は大人360円、5歳〜小学生以下200円。市内在住の中学生以下または65歳以上、障害者手帳の所有者などは無料。開館時間は午前9時〜午後5時。

問い合わせは家康館(24―2204)へ。