東海愛知新聞バックナンバー

 6月23日【火】

県内初 ご当地Wi-Fi

岡崎公園内 来月1日から利用可能に

岡崎市は、観光資源の要である岡崎公園内に、スマートフォンやタブレット型携帯端末、パソコンから無料でインターネットを利用できる公衆無線LAN(Wi-Fi)「OKAZAKI Free Wi-Fi」を整備している。自治体が認識番号(SSID)を独自に開発して整備する“ご当地Wi-Fi"は県内初の取り組みで、7月1日から利用可能になる。(今井亮)

来年3月末まで続く「岡崎公園情報通信環境整備活用事業」の1つ。インターネットが利用できる環境を整備することで、市は同公園に年間1万人訪れる外国人観光客が利用する会員制交流サイト「フェイスブック」や無料画像共有アプリ「インスタグラム」といったSNS(インターネット上の交流を通して社会的ネットワークを構築するサービス)による“口コミ"効果などに期待を寄せる。

公園内の岡崎城、三河武士のやかた家康館、国道1号沿いの大手門前の駐車場ゲート、二の丸能楽堂、巽閣、城南亭の屋内6カ所にWi-Fiのアクセスポイント(ルーター)を設置。半径100メートル以内であれば端末でインターネットが利用できる。ただし、SNSの情報投稿など、端末側からデータを通信する場合は半径20〜30メートル以内という限界がある。

アクセスポイントは掲示されるロゴマークで判別が可能。インターネットに接続するにはメールアドレス登録などの設定が必要となる。接続時間は端末1台当たり1回15分で、最大10回まで接続できる。整備費は400万円。

市は、利用者が接続すると端末の画面に表示されるポータルサイトを作成しているほか、屋外の時計台と多目的広場へのアクセスポイント設置を検討している。今後は、公園内の公衆無線LANを整備するNTT西日本とともに、公園以外で公衆無線LANを導入している商業施設などを対象に、ご当地Wi-Fiへの切り替えを促す考え。

同市観光課の担当者は「海外の観光客が日本の旅行で望むインターネット環境の利便性向上を図り、SNSによる広報効果を狙いながら、地域経済の活性化を含む観光客の誘致につなげたい」と話している。

26日は内田康宏市長とNTT西日本名古屋支店長が、同市役所で公衆無線LAN整備の包括連携協定を締結する。