岡崎市の中心部を流れる乙川に架かる殿橋(県道岡崎幸田線)が耐震・長寿命化工事のため15日から約半年間、交通規制される。昭和2(1927)年に完成した“岡崎のシンボル”は文化財としての価値もあり、県は「今後の利用のためには必要な工事」として、懸念される交通渋滞に対して理解を求めている。(竹内雅紀)
片側2車線、全4車線の殿橋の工事は大きく3段階に分けられる。最初が東側(上流側)の1車線と歩道、次に西側(下流側)の1車線と歩道、最後に中央の2車線。3段階の間には全車線が開放される(通行可になる)期間もあるが、原則は土、日曜も関係なく24時間体制で工事が進められる。前半は南進が1車線、中盤は北進が1車線、終盤は南北1車線ずつが終日規制。ただし、橋の上を多くの歩行者が通過する8月1日の花火大会や、帰省のピークになるお盆期間中は工事を中断するという。
総延長113メートル、幅員18メートルの橋の工事は、63年度に景観に配慮した美装化以来。今回のような大掛かりな工事は初めて。橋の下からコンクリートを補強したり、橋げたを連結したりする。交通規制は12月まで予定している。総工費は約2億4,000万円。
県西三河建設事務所道路整備課によると、国道1号の歩道橋には横断幕を設置、周辺の主要交差点には立て看板を設置するなどして交通規制を周知する。問い合わせは、同課(23―1211、内線2679)へ。