岡崎市内外の親子ら400人が24日、家康公400年祭を記念して、同市藤川町の水田に作る「田んぼアート」のための田植えに参加した。徳川家康公顕彰400年記念事業岡崎部会実行委員会の主催で、この日植えられた古代米を含む5色の苗は6月中旬にも、広さ約8000平方メートルの水田に浮かぶ家康の顔と葵の家紋となって、その全貌を現す。(今井亮)
約1年前にプロジェクトが立ち上がり、近隣で田んぼアートを継続している安城市を参考に検討を重ねてきた。水田に表現するデザインを公募したところ、市内外から75点の応募があり、最優秀賞3点と優秀賞4点を混合した「いえやす公400年祭」の字体と似顔絵が決定した。
配色として用いる米は、背景の緑色となるうるち米をはじめ、字体や似顔絵の色彩となる赤、黄、黒、白色の稲に生育する古代米。栽培は水田を管理している小久井農場(岡町)が行う。
この日、田植え前に開かれた式典で、内田康宏市長は「どのように苗が育っていくのか楽しみ。岡崎市東部の玄関口として『田んぼアート』で迎えてほしい」、古澤武雄岡崎商工会議所会頭は「秋に実施する家康公検定に向けて、楽しんでもらえる『田んぼアート』にしてほしい」とそれぞれ期待を寄せた。
この後、親子らは測量で大きさが計算された家紋や似顔絵の一部に約2時間をかけて苗を植えた。作業後は藤川地区で栽培されているムラサキ麦入りのおにぎりや地元の食材を使った豚汁が振る舞われた。
田んぼアートのデザイン公募で、最優秀賞と優秀賞に選ばれたのは次の皆さん。