岡崎市は6月から11月まで、徳川家康の足跡をたどる講演会とバスツアー「美術博物館家康公400年祭『三河時代の家康を考える』」を開催する。「改修工事中で展覧会はできないが、別の方法で400年祭を盛り上げよう」と、多くの郷土史料を所蔵する市美術博物館の学芸員が総出で企画。学術面から家康の魅力に迫る。(横田沙貴)
キーワードは「三河時代」。岡崎で生まれ、長い人質生活を経験した家康が、桶狭間の戦い、三河一向一揆などを経て三河地方と遠州を攻略、居城を浜松へ移すまでの約30年間に焦点を当てた。この激動の時代を経験したことが、徳川四天王をはじめとした三河武士団との強い結束力を生み、家康の人格や政策の基礎などを育んだ。
同館学芸員は「家康を知る上で、三河時代を学ぶことは意義深い」と強調。「資料がとても少なく、研究の余地が多い分野でもある。家康公を通じて、市民の皆様が岡崎・三河地方の歴史に触れるきっかけになれば」と話している。
問い合わせは同館(28―5000)へ。
講演会では、家康研究の最新情報や三河一向一揆など回ごとに決められたテーマについて話した後、有識者が務めるコメンテーターが内容に即した疑問を投げかけ、問題点を浮き立たせる。いずれも市福祉会館大ホールで午後2時から。聴講無料で先着250人。当日会場で申し込む。
日程とテーマ、講師、コメンテーターは次の通り。
バスツアーは桶狭間古戦場(名古屋市)や西尾城(西尾市)、三河一向一揆に関わった西三河の6寺院、東三河の5城跡、浜松城(浜松市)などをテーマごとに1日かけて回る。立地条件などで通常の観光ツアーでは組み込まれない城跡や寺院も訪ねる。当日は岡崎市美術博物館を午前9時30分に出発。雨天決行。
参加無料。定員は30人、応募多数の場合は抽選。申し込みは往復はがき(1枚4人まで)に
―を記入し、〒444―0002、岡崎市高隆寺町峠1、岡崎市美術博物館「家康公400年祭バスツアー」係へ。1回限りの参加も可能。
バスツアーの日程は次の通り。カッコ内は申し込み締め切り日。