岡崎市山間部の才栗町町内会(鈴木宣行総代)は3日、町内に住む子どもが4人いる3家族に「子育て支援感謝状」と金一封を贈った。
同町を含む河合地区は昭和44(1969)年に市街化調整区域に指定されたこともあり住宅新築が思うように進まなかった。また、過疎化で少子化・高齢化が進み、地区内の小中学生の数はピーク時の3分の1まで減少した。
地区内の才栗町は54所帯、人口210人が暮らす。半数の所帯は高齢者の1人暮らしか夫婦2人暮らし。このままでは人口減少に歯止めがかけられないと子育て支援金の創設を決めた。支援金の対象となるのは20歳未満の子どもが4人いる所帯。財源は町内会の積立金を充てる。
3日の贈呈式は町内の白鬚神社に町民約100人が集まって行われた。鈴木総代から趣旨説明があったあと、3所帯それぞれに感謝状と支援金10万円が贈られた。贈呈式後は餅投げがあり、参加者の歓声が神社の森にこだました。
鈴木総代は「一町内会が、こうした支援をするのは珍しいと思います。町民の気持ちを受けて子どもたちが元気に育ってくれたらうれしい」と笑顔で話した。(岩月健)