岡崎市六名3の六名米穀店が新商品「禾穀(かこく)ブレンド健康米」を同市藤川町の道の駅「藤川宿」で試験販売する。愛知産業大学(同市岡町)の同好会「イノベーション研究会」との初の共同開発商品。環境や福祉分野にも配慮した商品で、販売価格は1缶1,280円(税込)。あす6日から30日までを予定しているが、売り切れ次第終了。(横田沙貴)
高さ約14センチ、直径約18センチの缶の中に、360グラムの禾穀(ヒエ、アワなど穀物の総称)と白米のブレンド米2包みと、障害者が作った小物が収められている。
ブレンド米は、岡崎産コシヒカリ2合(300グラム)に、同市藤川町で作られたムラサキ麦、国内産の発芽玄米、モチ麦、胚芽押麦、黒米を計60グラムを配合した。炊くと黒米の色素により、やや紫色になる。
研究会で学生らが商品のデザインや販売形態などを検討・提案。研究会顧問で同大経営学部総合経営学科の宮脇敏哉教授が関係各所を紹介した。
パッケージに使われている持ち手付きの缶は、社会福祉法人名古屋ライトハウスの就労支援施設で作られた缶のうち、傷やへこみなどがついた物を活用。梱包は岡崎市内で障害者の就労訓練支援を行う「絆」(同市牧御堂町)を通じて、障害者が行い、訓練で製作した小物も同封した。パッケージイラストは同大通信教育部デザイン学科3年の横山紗李さん(27)が手掛けた。
同店主でお米マイスターの長澤正敏さんは「地元のお米と、藤川のムラサキ麦について知ってほしいという思いで共同開発しました。目標は完売です」と意気込んでいる。問い合わせは六名米穀店(52―7215)へ。
イノベーション研究会は昨年7月、宮脇教授が発案し発足した。
「環境にやさしくて福祉にやさしい」「岡崎から発信する場の構築」を合言葉に、4つの企画に取り組んでいる。活動日には市内の企業や市役所職員らも集まり、15〜30人ほどが意見を交わしている。
一般消費者に向けた商品開発と販売にこぎつけたのは今回が初めて。