東海愛知新聞バックナンバー

 12月12日【金】
ピアニスト・守屋純子さん

三河魂 ジャズで表現

家康公400年祭にちなみ組曲制作

ジャズピアニストの守屋純子さん(49)が来年の徳川家康公顕彰400年にちなんだ組曲「厭離穢土、欣求浄土」を制作した。記念事業を展開する岡崎、浜松、静岡3市での徳川家康のイメージをモチーフにした3曲と、2年前に家康をテーマに作った2曲を合わせた5曲で編成。岡崎をイメージした新曲は来年1月1日の新年交礼会(岡崎中央総合公園)で披露される。

ジャズ組曲は昨年12月に岡崎市が依頼。守屋さんは家康に関する書物を読んだり、3市でヒアリングを行ったりして、それぞれの土地にあった曲のイメージを膨らませていった。

岡崎をイメージした「サムライ・スピリット・オブ・ミカワ・ウォーリアー(三河魂)」は、三河武士の勇ましい姿だけではなく、どこか寂しげな雰囲気も取り入れた曲調になっている。10日の表敬訪問でデモテープを聴いた内田康宏市長は「モダンで素晴らしい。商店街のBGMや家でくつろぐ時にも合うのではないか。ジャズの街のPRにも使える」と気に入った様子。

守屋さんは「家康公が目指していたのは平和な世の中。『厭離穢土、欣求浄土』にはそれが込められていると思う。平和について考えるきっかけになれば」と述べ、ジャズ組曲のCD化について検討していることを明らかにした。浜松は三方ヶ原の戦い、静岡は久能山東照宮が題材となっている。

来年8月29日に静岡市、10月25日に浜松市、12月26日に岡崎市でそれぞれ交流コンサートが行われ、組曲が披露される。