東海愛知新聞バックナンバー

 8月29日【金】
乙川リバーフロント整備計画概要発表

総事業費約100億円

岡崎市 人道橋は29年度完成予定

岡崎市の内田康宏市長は28日、乙川リバーフロント地区整備計画の概要を発表した。平成27年度からの5年間の総事業費は99億7,000万円。公約実現に向けて市長は「この計画で岡崎のまちがさらに大きく変わると思う」と期待感をにじませた。(竹内雅紀)

市は計画に基づいて国に社会資本整備総合交付金25億9,000万円を要望する。

乙川に架ける新しい人道橋は平成29年度に完成予定で、事業費は18億400万円。全長122メートル、道幅約16メートル。内田市長は「額田地区の木材を使用したい」と述べ、市場やジャズコンサートなどイベント空間としての利用も言及した。さらに乙川右岸から籠田公園までの中央緑道を再整備。愛知県西三河総合庁舎前の乙川左岸から籠田公園までの直線約600メートルを人道橋の幅と同じ16メートルの空間とし「岡崎セントラルアベニュー(仮称)」に。乙川の両岸を結ぶ動線機能とともに岡崎のシンボルの1つとして活用する。

徳川四天王の石像は同アベニューに設置。7,200万円かけて27年度には完成見込み。当初は殿橋の四隅に設置構想があったが「橋のたもとは多くのライフラインがあり、歩行者空間の確保が必要と思い断念した」と説明した。

殿橋と明代橋は、9,600万円かけてライトアップのための照明施設を更新する。ツインブリッジ構想については「(管理する)県は近々に新橋を作る予定がない。あきらめたわけではなく、先送りだ」と強調した。

整備が進む名鉄東岡崎駅周辺については、14億円かけて東改札口から乙川沿いの明代橋公園まで展望スペースを備えたペデストリアンデッキ(人工地盤)を30年度完成目標に造る。駅前広場に設置予定の徳川家康像の製作費は市民に協力を呼び掛けていく。

乙川の堤防道路整備費10億8,400万円、乙川河川敷での遊歩道・ランニングコース整備費8億5,600万円。乙川で春から秋にかけて遊覧船が楽しめるよう船着き、船揚げ場も設置し、五万石舟10隻を調達する。27年の徳川家康公顕彰400年には、LEDボール約3万個を川に浮かべるイベントを8,000万円の予算で行う。

市は5年間で岡崎城の年間入場者を現在の20万7,000人から24万3,000人、東岡崎駅の1日当たりの乗降客数を3万6,000人から3万9,000人などの目標を立てている。