日本政策金融公庫岡崎支店は18日、平成25年度の西三河地域の創業支援融資実績を発表した。融資企業、融資金額はともに前年度より増加。融資金額は12億400万円で36.7%増と大幅に伸び、過去10年では最高額となった。景気の回復や創業支援策の充実が主な要因とみられる。 (竹内雅紀)
創業融資の実績は、創業前または創業後1年以内の企業を対象にしている。西三河9市1町では、6.8%増の142社が融資を受け、上限の7,200万円の融資を受けた企業もあった。
業種別ではサービス業が39社(27.5%)と最も多く、飲食店・宿泊業が29社、小売業16社と続く。サービス業では美容業、エステティック業などが多く、飲食店・宿泊業では酒場・ビヤホール、喫茶店などが占めた。
リーマン・ショックや東日本大震災に伴う厳しい経済環境から創業支援が悪化し、平成23年度には前年度を大幅に下回ったが、景気回復や政府の創業補助金などにより創業環境は好転していると考えられている。
また、25年3月に始まった税理士や商工会議所などから創業計画のアドバイスを受けて創業する制度「中小企業経営力強化資金」を活用した企業が33社(23.2%)となり、創業融資増加を後押しした。
同支店担当者は「26年度も増加傾向にあり、上向きの状態。引き続き積極的な創業支援をして、閣議決定した日本再興戦略にある『開業率が廃業率を上回る状態』達成の一翼を担えたら」としている。